成功している社長の数字の見方

勝ち組社長になるための決算書の取り扱い説明書です。

確実な目標売上の作り方

利益計画=必要な利益額の設定について、
他の記事で書かせていただきました。

 

目指す利益が定まったら、次はそれを達成するために必要な売上を考えなければいけません。

 

 

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間違っても、いきなり売上を設定してはダメですよ!
売上計画を立てる時は、損益計算書の下の方の数字から積み上げていくイメージを
持ってみてください。

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『将来は10億円の会社にしたい!』

『100億円の会社にしたい!』

 

啓発系のセミナーに行くと、強気な目標設定、バラ色な目標設定をさせられることがありますが、正直なところあまり意味はありません。少なくとも計画づくりという場面においては、壮大な夢よりも、現実的に達成できる計画の方が100倍意味があります。

 

これは、創業計画や新規事業計画においても同じです。

 

最も避けたいのが、

『バラ色の目標設定 ⇒ バラ色の行動計画 ⇒ 何もしない・・・』

作っているときが一番楽しい、このパターンです。

 

 

啓発セミナーに行くと気分が高揚してモチベーションを高めてくれるかもしれません。それも、実行できて初めて意味のあるものになります。であれば、確実に実行できるレベル、ボリュームにまで落とし込む必要があります。

 

さて、ではどのようにその現実的にクリアしなければいけない売上高を算定するのでしょうか?まずは、そこからのスタートになります。

 

次のように積み上げていきます。

 

①目標利益額

②現在の販売費及び一般管理費(≒固定費)

 

これで、会社が頑張って出さないといけない売上総利益(粗利)の目安が分かります。

例えば、目標とする営業利益が1,000万円とします。そして、販管費が6,000万円とします。そうすると、目標の粗利は7,000万円という事になります。

 

販管費は直近の実績とか3年分の平均値とかで構いません。多くの業種において販管費=固定費となり、売上が少々変動しても、この販管費はほとんど動きません。なので、目標利益額に実績値としての販管費を加算していただければ、目標とする売上総利益(粗利益)が出てきます。

 

そして、この数字を粗利率で割り戻すと目標売上高が求められます。

③①+②で目標とする粗利を出す

④目標粗利を粗利率で割り戻す

 

7,000万円 ÷ 0.3 = 23,333万円

 

仮に粗利率が3割の会社であれば、7,000万円の粗利を出すためには、23,333万円の売上が必要という事になります。前期の売上が20,000万円(2億円)であれば、3,333万円の売上アップを目指すことになります。

 

因みに、この会社の直近の売上が2億円ということは営業利益が0円、つまりトントンだったことが分かります。この会社は、トントンの状況から脱却して、なんとか1,000万円の利益を出したいと考えたということがわかります。

 

2億円 × 0.3 = 6,000万円の粗利益

6,000万円 - 6,000万円(販管費) = 0円 (営業利益)

 

 

 

いかかがでしたでしょうか?

損益計算書を見る

  ↓

必要利益との乖離がある

  ↓

必要利益達成のための売上高を算定

 

 

ここまでは、算数の世界なので計算方法を覚えておけば誰でも算定することができます。問題はこの先です。

 

どうやって、この売上を作っていくか?

 

ここが経営者の腕の見せ所となってきます。
何の取っ掛かりもなく、3,333万円以上の売上を達成する方法を考えるというのは難しいですよね。

 

そこで、有効なのが売上の因数分解です。

 

『??????』

 

売上の因数分解については、別の記事で書こうと思います。

 

 

今回は、目標売上高をどうやって設定していくかということについて理解していただけたらと思います。